「むしのあいうえお」 切り絵とことば 今森光彦 童心社 2006年発行
50音を頭文字に、七五調の言葉で虫の様子を表現する絵本です。
息子が小学1年生の時、友人からプレゼントでいただきました。
絵は、全て切り絵。
昆虫図鑑と比較しても遜色はないほどの緻密さに驚きます。
蝶の羽の模様一つ一つ、トンボの足の一節一節、季節を彩る草花も全部切り絵。
本当に綺麗。
大人は、まずこの切り絵の美しさに目を奪われますが、子供は虫を表現した七五調の本文が気に入るようです。
「あ」のページは、水面に浮かぶあめんぼの絵と「あめよふれ あめんぼすいすい あめのこども」といった具合。
実は、プレゼントされた息子よりも、娘達がお気に入りの本です。
2才ぐらいの時、ひとつひとつページをめくりながら読んであげると、ツボに入る文があるようで、何度も同じ文を読むようにせがまれました。
なぜか読むと大笑い。
ちなみにその文は「すいすいすい すもぐりめいじん げんごろう」
理由はいまだに分かりませんが。
七五調は耳にすんなり入ってきて、子供にとっても気持ちいいものなんでしょうね。
巻末には本文中に登場する虫の解説が載っています。
見たことのない虫もたくさん登場しているので、昆虫図鑑を片手に虫の研究も面白いですよ。
本文は全部ひらがなで書かれており、どのページも見やすい字で3行程度。
ひらがなを読めるようになった娘達は、自分で読める楽しみも感じているこの頃です。
我が家の本棚人気ナンバー3には入るので、背表紙は破れボロボロですが、修復を施しつつ、まだまだ頑張ってもらいたい1冊です。